東京あいうえお

発達障害を持つ育てにくい子たちと できるだけ楽しく暮すには?を探す試行錯誤の日々

子どもたちからマンガを取り上げた結果

息子たちはマンガが好きだ。
放っておくとずっと見ている。


「でんじゃらすじいさん」「妖怪ウォッチ」「ドラえもん」「怪盗ジョーカー


マンガを読むこと自体は全く否定するつもりはない。
僕も妻もマンガが好きで、子どもが生まれる前は相当買って読んでいた。

ところが、特に長男はマンガを読むとマンガに集中しすぎて他のことを全くしなくなる。
過集中というやつらしい。

h-navi.jp


「朝ごはんだよ」「学校行くよ」「夜ごはんだよ」「お風呂だよ」「寝る時間だよ」
空き時間があればすぐにマンガを手に取り、すべての情報を遮断するので、声掛けをしてもガン無視(のように見える)なのである。

 

はっきり言って、無視されるとムカつく。
大人も子どもも関係ない。
もしかしたら、無視というやつが一番相手を傷つけて貶めてムカつかせる行為なのではないだろうか。
無視されると、こちらとしても声が大きくなる。

 

それでもマンガを読むのである。

 

そうなると、マンガのせいで一日に何度も何度も苛立ち、怒鳴り、叱ることになり、どちらも不幸なのだ。
しかし、本人としては悪気はない。
集中してるだけなんだから。

 

それって、フロー体験?

 

本来喜ぶべきことである。
そんなに没頭できることなんてめったにない。
これがマンガじゃなくて計算ドリル問いてたら俺は中断させるのだろうか。
マンガだから叱るのか。

 

妻も僕も毎日マンガのせいで起こる地獄のループにうんざりしていた。

マンガ→叱る→「朝食」→マンガ→叱る→「学校準備」→マンガ→叱る→「宿題」→マンガ→叱る→「夕食」→マンガ→叱る→「お風呂」→マンガ→叱る→「歯磨き」→マンガ→叱る→「就寝」

あまりにもすべての行動で躓くので、色々な葛藤はあったものの思い切ってマンガを取り上げるとにした。
子どもたちのマンガをダンボールに詰め、手が届かない所に隠したのである。
本人たちもあまりにも叱られていたからだろうか、仕方ないという諦めの様子だ。

 

それからどうなったかというと。。

 

まず、マンガを読む代わりに、本を読むようになった。
絵本、迷路、マンガ以来しばらく本棚に眠っていた本たちが再評価されたのだ。
そして、なんとだいぶ前にやめた進研ゼミの冊子を読みだした。

 

何という刺激に対する欲望

 

昔、戦中戦後の話で、アワやヒエ、芋しか食べられない中、たまに食べる白米を美味しいごちそうとして描写しているのを見たことがある。
今の日本では、毎日白米、肉、魚が食卓に並び、食べることに困ることはそうない。
そして子どもたちはおかずを平気で残し、ふりかけがないとご飯が食べられないと言う。
マンガと同じように2~3日まともにご飯を食べなければ、白米を美味しい美味しいと食べるのか。

 

僕が中・高校生の頃に、父親に「お前にはハングリーさが足りない!」と言われた。
でもその時、生まれた時から生活に困ったことがないのに、どうしてハングリーになれるんだと思った。
完全な中流家庭で育った自分はお金に対する執着もなく、親に愛され承認されてきた自分は世間を見返してやるという怒りもない。
親は自分が欲しかったものを子どもに与えたいと思うし、自分たちよりも幸せになって欲しいと願うものだろう。
親からそうされた自分は、それに改めて感謝することはなかった。

 

話が脱線したが、マンガを隠して一つわかったことがある。

 

なければ、ない中で楽しみを見つける―

 

マンガもゲームも取り上げると、子どもたちはダンボールで剣を作ったり絵を描き出した。

 

ただ、それは良かった、みんなもそうすればいいという話ではない。

結局は、親が何をしても結果的に子どもに影響を与え、その影響はいつか大人になってどういう結果として現れるかわからないのだ。

 

子どもの頃からゲームをさせていたら、プロゲーマーになって世界で活躍するかもしれない。
その時、子どもは「僕が好きなことをするのを許してくれてありがとう」と親に感謝するかもしれない。

子どもの頃からゲームをさせていたら、勉強を全然しないで落ちこぼれてまともに就職もできず、大人になっても引きこもってゲームばかりしてるかもしれない。
その時、子どもは「あんたら親が放任してちゃんと俺を指導しなかったからこうなったんだ!」と逆ギレするかもしれない。

 

ある時から、親は子どもに対して見守ることしかできなくなるだろう。
親の都合で何かを禁止するのも与えることができるのも、子どもたちが精神的・金銭的に自立していない幼い時だけ。
こういう親が一方的にしつけと称してできることは今だけなんだと思う。

 

何がどう影響するかわからないけど、いいと思う方向に導くよう試行錯誤するしかない。
どうなっても結果を受け止める覚悟はしておかないといけないと思いながら。

 

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